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対談:千村保文と夢請負人たち 西田 慎一郎(事業本部 企業ネットワークビジネスユニット長)

西田 慎一郎
西田 慎一郎(にしだ しんいちろう)
1962年、兵庫県生まれ。
信州大学 理学部数学科卒業後、沖電気工業に入社。
2009年4月、OKIネットワークス 事業本部
企業ネットワークビジネスユニット長に就任、
現在に至る。

「夢」をテーマにお客様の夢を叶える夢請負人たちの、思いや意気込み、事業戦略、プライベートなどをご紹介する本対談。

今回は、企業向けIPテレフォニー商品の企画・マーケティングを主管する「企業ネットワークビジネスユニット」のビジネスユニット長(BU長)に4月21日付けで就任した、BU長たちの中で一番の若手でもある西田慎一郎に話を聞きました。

ナビゲーターは、IP電話の普及推進活動の一人者・千村保文が担当します。

[2009年4月22日掲載]

世の中に役立つ商品・機能の提供で、"名実ともに業界トップ"を目指す

千村 西田BU長と私は、かつて同じ事業部に所属し、一緒に仕事をする機会も多々ありましたから、OKIの中でも「近しい間柄」といえますね。

西田 1987年に入社して配属されたのが、千村さんと同じキャリア向けビジネスを主体とする基幹交換事業部でした。私は、この事業部で唯一の民需向け商品を担当する課に籍を置き、FAXメールやボイスメールのシステム開発に携わりました。その後、パケット交換・フレームリレー・ATM-PONのネットワークマネジメントシステム開発を経て、黎明期にあったVoIP向けの運用支援システム(OSS)を手がけました。当時、大手IP電話サービス事業者のネットワーク構築にも参画し、四苦八苦したことを思い出します。

千村 VoIPの分野では、アプリケーションの企画・開発で力を発揮されましたね。

西田 「CenterStage® AS」というSIP対応アプリケーションサーバの開発を手がけたのが取っ掛かりでしたね。このプラットフォーム商品はちょっと時期尚早の感もあって、お客様に具体的な価値を伝えるのが難しかったので、「ならばアプリケーションそのものを作ろう」ということになり、現在も続いている「Com@WILLソフトフォン」の企画・開発に着手しました。

千村 ただ、ソフトフォンにしても当時はお客様の理解を得るのがとても大変でしたね。そこで、「エバンジェリスト」(伝道師)という役職を設けて、VoIPの付加価値を訴えていくことにしましたね。

西田 その頃から私も、営業と一緒にお客様先に足を運ぶようになり、開発から現職のマーケティング系へと業務を移していきました。あれから数年が経過し、VoIPもそのアプリケーションも市場で広く認知されるようになって、「あの頃の苦労が報われた」としみじみ感じています。

西田 慎一郎

千村 学生の頃、プライベートのことも少し教えてください。

西田 小さい頃はごく普通のまじめな子供だったと思います。大学に進学する際、実は「教師になりたい」という思いがあって、理学部数学科を選んだのです。しかし実際のキャンパスライフは、音楽にのめり込んだり映画をよく見に行ったりと、どちらかといえば学業以外のことに没頭していましたね。また、理系を専攻したわりに"文学青年"でもありました(笑)。

千村 OKIに入社した理由は?

西田 結果的に「大学で学んだことを生かしてシステム開発の仕事に就きたい」と思い、会社の歴史と堅実さに惹かれてOKIを選びました。それと、コンピュータ系企業は徹夜作業が多いというイメージを持っていて、「通信系のほうが楽なのでは」という不純な考えが多少あったのも正直なところです。この点に関しては、今にして思えば「学生ならではの甘い読み」でしたね(笑)。

千村 社会人になってからの趣味は何ですか。また、休日はどのように過ごしているのですか。

西田 今でも興味を持って接しているのは音楽で、昔のように楽器に触ることはなくなりましたが、あらゆるジャンルの音楽を聴きまくっています。特に、私は遠距離通勤なので帰りの電車で音楽を聴いていることが多いですね。そうすることで、家に着くまでに気持ちのオン/オフを切り替えようという意識もあります。ただ、帰宅するとメールをチェックしたり、休日も会社から持ち帰った"宿題"に手をつけたりと、どうしても仕事を引きずってしまいがちですね。

千村 誰でもそうなってしまう傾向は確かにあります。しかし、先輩としてのおせっかいですが、より責任の重いポジションに就くと心労も増えて体調を崩したりするものですから、仕事を忘れて完全にオフとなれる時間をできるだけ作ったほうがいいですよ。

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シンプルかつ分かりやすい商品作りで対象領域を広げる

西田 慎一郎

千村 企業向けIPテレフォニー商品の企画・マーケティングを統括する立場になって、今後のビジネス展開をどのように描いていますか。

西田 個人的な視点で今の市場を見ると、数年前に考えていたことがどんどん現実化してきているので、非常にわくわくしています。とはいえ、お客様のニーズを捉えると、まだまだレガシーからIPへの過渡期にありますから、新しい世界にすんなりとマイグレーションしていけるソリューションをいかに提供できるかが重要なポイントになります。
また、当社がこれまで対象としていなかった小規模企業やSOHOのお客様に向けたプロダクトを揃えていくことも必要だと考えています。この領域においては、シンプルで分かりやすいものでないとなかなか受け入れてもらえないでしょうから、商品企画も今までとは違ったやり方が必要だと思います。そのハードルを越えられれば、レガシーからIPへの移行や、当社が力を入れているユニファイドコミュニケーションの普及にも大きな推進力を与えることができると見ています。さらに、小規模企業・SOHOのお客様に向けたビジネスのノウハウを生かしていくことで、大手・中堅企業のお客様にも、分かりやすい商品をお届けできるようになると思います。

千村 ビジネス拡大というテーマでは、グローバル展開の強化もポイントになります。

西田 そうですね。国内と同様に海外向けにもさまざまなソリューションを提供していきたいと考えています。また、海外市場、特に欧州ではOKIデータがプリンタ市場で高い実績をあげていることから、"OKI=プリンタメーカー"という認識が強いので、企業紹介から入らないとお客様に通信の会社と理解いただけないケースが間々あります。このようなOKIブランドに対する国内と海外のギャップも早く埋めていきたいですね。加えて、国内市場では得られないお客様の反応やフィードバックを、今後のプロダクトの品質や完成度の向上に役立てていきたいとも思っています。

千村 対象マーケットを広げていくには、外部企業との連携もますます重要になっていくでしょうね。

西田 確かに、販売面や商品開発面、ユニファイドコミュニケーション分野では情報系も含めたアプリケーションの拡充という側面から、外部とのアライアンスやパートナーシップを強化していく必要があると思います。

千村 ところで、情報通信の世界ではクラウドコンピューティングやSaaS(Software as a Service)によって、システムやアプリケーションに関する"所有から利用へ"のシフトが注目されるようになってきました。当社のような機器メーカーにとっては、業界基盤が揺らぐ可能性も考えられます。こうした市場の流れについては、どのように見ていますか。

西田 私はさほど心配していません。お客様のニーズが所有から利用へと移ったとしても、その変化は徐々に進んでいくという見方をするのが正しいでしょう。すると、ここにもマイグレーションが求められることになりますから、当社のソリューションが必要とされるシーンが必ずあるはずです。

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円滑な業務遂行に向けて密なコミュニケーションを率先

千村 新BU長としての組織運営に対する考え方も聞かせてください。

西田 一番大事なのは、やはりコミュニケーションだと思っています。これは私の経験でもあるのですが、自分の考えを伝えたつもりでいても、相手にきちんと伝わっていなかった、理解されていなかったということはよくあります。しかし、意思の疎通がなければ仕事もスムーズに進みません。ですから、まずは私自身が、特にリーダー社員に対して時間をかけつつタイミングを逃すことなくコミュニケーションを取り、相手にしっかりと理解してもらうことを肝に銘じて実践していこうと考えています。

千村 最後に、この対談のキーワードである"夢"ということで、OKIネットワークスに賭ける夢を教えてください。

西田 私たちが携わる事業領域で、名実ともにトップになりたいというのが夢ですね。実績・シェアでコンペチターを上回るだけでなく、当社の提供する商品や機能で皆さんに「こんなによくなった」と言っていただけるようになりたい。"世の中の役に立ち、ビジネスとしても成功する"ことを実現できれば、これほどの幸せはないと思っています。

千村 本日は、ありがとうございました。

編集後記(千村 保文)

千村 保文

私が関与していたネットワークシステムをマネージメントするシステム開発を西田さんが担当するなど、西田さんとは以前から近しい関係でした。今回の組織変更で西田さんのような若手がBU長になったことをとても、うれしく思います。今回の対談でも再認識したのは、西田さんが「文学青年」であるということです。がっちりした体躯の割に、休み時間などは物静かに小説なども読む姿は違和感を覚えつつ、だからこそ技術ばかりでなく、利用者の視点でモノを考えることができるのではないかと思います。

また、西田さんの特徴は、大きな声で話す関西弁と笑顔です。西田さんがフロアのどこかで会議をしているときは、「それ、チャウンやない?」「勘弁せーよ!」など憎めない関西弁が響き渡ります。その度に「おお、やってるな」と、こちらまで元気をもらいます。

これからのユニファイドコミュニケーションの時代に、FAXメールやソフトフォンなどアプリケーションシステムの開発で培った感性を生かして、業界トップの夢を是非実現して欲しいと思います。

なお、今月のアニメは、4月にIPTPC編著で発行しました『NGN時代のIP電話標準テキスト』を持つ私です。NGNやユニファイドコミュニケーションについて、わかりやすく記載しています。興味をお持ちでしたら、ぜひご一読ください。

千村 保文(Yasubumi Chimura)
株式会社OKIネットワークス  経営企画部  エグゼクティブ・スペシャリスト
兼 OKIネットワークス  事業本部  セキュリティ・アンド・モビリティビジネスユニット
兼 OKI  キャリア事業本部事業統括部  上席主幹
兼 OKI  IP電話普及推進センタ(IPTPC)  センタ長

 

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