対談:千村保文と夢請負人たち 宮澤 透(国内営業本部 本部長)

宮澤 透(みやざわ とおる)
1959年、長野県生まれ。
成蹊大学工学部経営工学科卒業後、沖電気工業に入社。
金融ソリューションカンパニー 金融第2本部
医療保険ビジネスユニット長を経て、
2008年10月、OKIネットワークス 国内営業本部 本部長に就任、
現在に至る。
このコーナーでは、2008年10月1日に誕生したOKIネットワークスをもっと知っていただくために、「夢」をテーマにお客様の夢を叶える企業のリーダー=夢請負人たちの、新会社に賭ける思いや意気込み、事業戦略、さらにプライベートのことなどをご紹介します。ナビゲーターは、IP電話の普及推進活動の一人者・千村保文が担当します。
今回は、国内営業本部 本部長の宮澤透に話を聞きました。
[2008年12月19日掲載]
お客様基軸の"強い営業"を創り、従来にない"営業発信"で通信事業を変える
千村 宮澤本部長は通信部門に異動される前、金融畑一筋でしたね。
宮澤 入社から22年間、金融事業部門で直販営業に携わりました。ビッグプロジェクトもいくつか獲得して非常に大きな成功体験を得られましたし、売上にもかなり貢献できたと思っています。
千村 営業職を選んだ理由、OKIを選んだ理由は何だったのですか。
宮澤 大学は工学部で経営工学を専攻していたのですが、いろいろな人に出会って話ができる営業職にとても興味がありました。OKIへの入社は、最初に面接を受けて早々に内定をもらったからという単純な理由で、他の企業への就職はまったく考えなかったのです。このように志望動機は希薄ですが、結果的に望んだ職種で充実した毎日を送ってこられたわけですから、我ながら「いい判断だった」と思っています。
千村 通信部門に移られたときには、どのように感じられましたか。
宮澤 異動したのが2005年ですから、もう4年近く経ちますが、「OKIは通信事業が主体の会社なんだ」ということを改めて知ることができましたね。社内の層の厚さ、お客様の幅広さを体感して、本当に多くのことを吸収できました。金融部門でもいろいろ貴重な経験をしてきましたが、22年間のキャリアに引けを取らないくらいの中身の濃さを、すでに4年で味わったような感覚です。「大変だけれど面白い」というのが、通信分野に対する率直な感想ですね。
ただ、ビジネスの観点では、「営業が弱いな」と当初から思ったのも事実です。金融事業では、お客様が何を求めているかを営業がきちんと把握し、「こういうものを作ってほしい」と商品企画部門や商品開発部門を動かしていました。しかし通信事業、とりわけ企業のお客様を対象とする事業では、「でき上がったものを売る」というプロダクト指向の営業スタイルが染み付いているように感じました。
千村 通信業界は、幅広いお客様に商品を提供するために、どうしても汎用性が求められますからね。
宮澤 確かに、金融分野と比べれば市場性の違いはあります。それでも、そもそも営業というのは、カタログに書いてある機能を一生懸命説明するのが仕事ではなく、お客様の欲しているものをご提供するのが本来の姿です。そのためには、営業がもっともっと強くなって、"営業発信"で仕事を推進していく必要があると思います。
千村 社員にはどのようなメッセージを送っているのですか。
宮澤 国内営業本部のフロアの壁には「強い営業族を創る」という言葉を貼り出して、マーケティングでも商品企画でも、場合によっては外部とのアライアンスも、「すべて営業発信で行け」と発破をかけています。幸い、部長やチームリーダー達がそういうマインドを持ってくれるようになり、徐々に変化が見られるようになっていますよ。
千村 斉藤取締役のお話(第2回対談)にもありましたが、「メールよりも電話、電話よりもフェース・ツー・フェース」ということもよくおっしゃっていますね。
宮澤 これは『会話しよう!(Mail<Tel<F2F)』というメッセージにして、やはりフロアの壁に貼っています。メールの便利さを否定するわけではありませんが、私は「連絡事項でしかない」と思っていて、実際に会話をしてみると、メールからは読み取れないニュアンスや考え方が分かるものです。
それに、メール作成に時間を費やしてしまうのは効率が良くないと考えており、口頭で話をしたほうが早いケースは非常に多いですよ。だからこそ、人と人のコミュニケーション・意思疎通において「Mail」だけというのはダメだと思っています。最低でも「Tel」、一番良いのは直接会って話す「F2F」だということを社内に根付かせたいと考えていて、すでに国内営業本部と以前の部署のメンバーは、私に対するメールだけの連絡・報告は「あり得ない」という認識を持ってくれています。
「明るく、可笑しく、面白く」の心がけで仕事に臨む

千村 宮澤本部長の仕事に対する姿勢、仕事観を教えていただけますか。
宮澤 これも日頃よく口にしているのですが、「明るく、可笑しく、面白く」を心がけています。言葉だけ聞くと誤解されるかもしれませんが、要は「仕事を心底楽しもう」「どんなことでも"面白いな"と興味・関心を持って臨もう」ということです。
千村 日頃の業務では非常にアグレッシブに動いておられる印象もあります。
宮澤 昔から体を動かすことは大好きでしたね。小学生の頃は野球のリトルリーグ、中学では卓球部、高校時代は柔道と空手、大学に入って空手を続けつつテニスも始めました。最近でも週末はよくテニスに興じていますよ。
千村 卓球から武道への転進というのはユニークですね。
宮澤 実は、空手を始めた理由は当時流行っていたブルース・リーの映画に感化されたからで、真剣に取り組んだおかげで空手も柔道も段位を取ることができました。ただ、どちらも"男ばかり"の世界でしたから、その反動もあってテニスを始めたのです(笑)。
千村 勉強のほうでは、どんな学科が得意でしたか。
宮澤 大学で工学部を選んだのは物理が得意だったからですが、一番好きなのは歴史、特に幕末から明治、日露戦争の頃までの日本史には今も興味を持っています。
千村 本当に、「面白い」と思ったものはどんどん吸収しているという感じですね。
宮澤 「節操がない」と言う人もいそうですけれどね(笑)。ただ、身近の些細なことでも常に気に留めていると、営業活動で話に困ることもなく、お客様とのコミュニケーションに役に立つものですよ。
VoIP分野のブランド力とお客様層拡大で実績を伸ばす

千村 では、OKIネットワークに賭ける「夢」を教えていただけますか。
宮澤 やはり「OKIグループを支える会社に成長させたい」ということですね。そのための私の役目としては、繰り返しになりますが、営業を強くし、営業発信でビジネスを広げていくことだと認識しています。
千村 当社が主軸とする音声系市場に対して、今後の成長を疑問視する声もありますが。
宮澤 市場全体、業界全体で見れば確かにそうかもしれません。ただ、IP化へのニーズが間違いなく増えていることも実感しています。当社は早期から音声のIP化に取り組み、OKIブランドも十分に認知されていますから、当社のビジネスに限れば決して先行きは暗くないと思います。
また、国内市場においては、これまで当社が対象としていなかったお客様層にアプローチしていくことで、業績を伸ばせると考えています。当然ながら製品をどうするか、チャネルをどうするかといったことが課題にはなるでしょうが、いろいろと策を練れば十分クリアできると思います。
千村 最後に、お客様へのメッセージをいただけますか。
宮澤 企業のお客様にも、販売パートナーとして頑張っていただいている方々にも、「当社の営業に今まで以上に要望・要求、あるいは不満をおっしゃってください」とお願いしたいですね。その声を"強い営業"が社内にきちんと伝え、期待に応えていきます。そうした当社の新しい姿を、早く皆様に見ていただけるよう頑張りたいですね。
千村 本日は、ありがとうございました。
編集後記(千村 保文)

宮澤さんは、とても明るく、前向きな方です。そのためか小柄なお姿(宮澤さん、ごめんなさい!)からは想像できないくらい、話を始めると大きく感じられます。長年、金融市場でお客様の声を聞きながら商品を企画・販売されてきて、その経験から考えられた「強い営業」、「営業発信の商品を創る」というメッセージは、現在の通信業界全般に通じる処方箋ではないかと思います。
空手や柔道で培った技術を活かし、小さな身体で「柔能く剛を制す」る。まさに、今のOKIネットワークスの目指す姿を、宮澤さんとの対談でイメージしました。不景気な市況のために、企業の投資も抑制しがちですが、そこにお客様がいる限りニーズはあるわけです。社内でも、お客様とも、ダイレクト・コミュニケーションを心掛ける宮澤さんを見習って、私もメールで物事を済まさないようにしたいと思います。
千村 保文(Yasubumi Chimura)
株式会社OKIネットワークス セキュリティ・アンド・モビリティビジネスユニット
エグゼクティブ・スペシャリスト
兼 OKI キャリア事業本部事業統括部 上席主幹
兼 OKI IP電話普及推進センタ(IPTPC) センタ長
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