コラム 「IPコミュニケーションの明日を読む」
第9回: 「IP電話はブロードバンドビジネスの羅針盤」

[2005年2月3日掲載]
執筆: 千村 保文(Yasubumi Chimura)
沖電気工業株式会社 IPソリューションカンパニー
ヴァイスプレジデント 兼 IP電話普及推進センター(IPTPC)センター長
先月の総務省の発表では、ADSLや光ファイバなどブロードバンドサービスの加入者は1,763万人、IP電話の加入者は700百万人を越えました。いよいよ、ブロードバンドサービスが家庭や企業の中に浸透しつつあります。
しかし、IT業界は必ずしも好景気ではありません。インターネットが、どこでも広帯域で使えるようになることにより、どのように収益を上げるか?これは、IT業界の究極の命題です。私は、「日本のIP電話」がこの命題を解決する先頭ランナーになるのではないか、と考えています。
IP電話は、インターネットの世界で双方向のコミュニケーションを可能にしました。そして、コミュニケーションにおける時間と空間の壁も小さくしています。けれども、現在の「IP電話」は「電話」的な使い方が主流です。私は「IP電話」の潜在的な可能性は、ドラえもんの「どこでもドア」のようなものではないか、と思います。たとえば、ブロードバンドでつながれたドアを開けると、空間を越えて田舎のお母さんが「どうした?」となんて、バーチャル同居はどうでしょう? 足が弱ってきた両親の様子がわかれば、親不孝者の息子としても一安心ではないでしょうか?

ソフトフォン「Com@WILL」
そのためには、電話を超えた臨場感のある自然な音や映像空間を廉価に実現することが必要です。OKIでは、1月31日に広帯域音声「e音(いいおと)IPフォン」の技術を用いたソフトフォン「Com@WILL Version 2」を発表しました。このソフトフォンを搭載したPCを、TVやプロジェクタに接続することで、相手と自然な音と映像で空間を共有することが可能になります。少子化、高齢化が進む日本だからこそ、ブロードバンドネットワークを上手に使って、世界に先駆けたビジネスモデルが描けるのではないでしょうか?
「IP電話を上手に活用できるか?」
この命題は、ブロードバンドビジネス成功の羅針盤ではないかと思います。
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